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共有名義の不動産を売却する方法と注意点|千葉の事例で解説
2026
01
30

不動産を複数人で共有している場合、売却には共有者全員の同意が必要となるなど、単独所有の場合とは異なる手続きや注意点があります。特に相続をきっかけに共有名義になったケースでは、共有者間の意見の相違からトラブルに発展することも少なくありません。本記事では、千葉県の事例を交えながら、共有名義の不動産を売却する方法と注意点を詳しく解説します 。
共有名義とは、一つの不動産を複数人で所有している状態のことです。それぞれの所有者には「持分」が設定されており、持分割合に応じた権利を有します。
共有名義になる主なケース
相続:親の不動産を兄弟姉妹で相続した場合
夫婦共同購入:住宅ローンをペアローンや連帯債務で組んだ場合
共同出資:親子や兄弟で資金を出し合って購入した場合
離婚時の財産分与:分 割が決まらず共有のままになっている場合
共有名義の権利関係
保存行為(修繕など):各共有者が単独で行える
管理行為(賃貸など):持分の過半数の同意が必要
変更行為(売却・建て替えなど):共有者全員の同意が必要
各共有者は自分の持分のみを自由に処分(売却・贈与)できる
共有名義の不動産を売却するには、いくつかの方法があります。状況に応じて最適な方法を選択しましょう。
方法1:共有者全員の同意を得て売却する
最も一般的な方法は、共有者全員が合意の上で不動産全体を売却することです。売却代金は持分割合に応じて分配します。全員の署名・押印(実印)と印鑑証明書が必要です。千葉県内でも、相続した実家を兄弟全員の合意のもとで売却するケースが多く見られます。
方法2:自分の持分のみを売却する
他の共有者の同意が得られない場合、自分の持分だけを第三者に売却することも法律上は可能です。ただし、持分のみの購入者は限られるため、市場価格の50〜70%程度まで価格が下がるのが一般的です。持分買取を専門とする不動産業者に相談する方法もあります。
方法3:他の共有者に持分を買い取ってもらう
共有者の一人が他の共有者の持分を買い取ることで、単独所有にしてから売却する方法です。買い取り価格は、不動産鑑定士の評価や固定資産税評価額をベースに協議して決めるのが一般的です。
方法4:共有物分割請求を行う
共有者間で合意が得られない場合、裁判所に共有物分割請求を行うことができます。裁判所は「現物分割」「代金分割(競売)」「価格賠償」のいずれかの方法で分割を命じます。
千葉県内でも、相続をきっかけに不動産が共有名義になるケースは非常に多く見られます。特に以下のような問題が発生しやすいため、早めの対策が重要です。
よくある問題
相続人の一人が遠方に住んでおり、連絡が取りにくい
相続人間で売却の意思が一致しない(住みたい人と売りたい人がいる)
代が進むにつれて共有者が増え、全員の同意を得ることが困難になる
共有者の一人が認知症になり、意思表示ができなくなる
固定資産税や管理費の負担割合で揉める
相続時の対策
遺産分割協議で不動産は単独名義にすることを優先する
不動産を取得する相続人が他の相続人に代償金を支払う「代償分割」を検討
売却して代金を分ける「換価分割」を選択する
遺言書で不動産の承継先を明確にしておく
相続登記を速やかに行う(2024年4月から相続登記が義務化)
話し合いで解決できない場合の最終手段として、共有物分割請求があります。裁判所を通じた手続きについて解説します。
共有物分割の3つの方法
現物分割:土地を物理的に分筆して分ける方法。建物がある場合は困難なことが多い
代金分割(換価分割):裁判所の命令により競売にかけ、売却代金を分配する方法
価格賠償:共有者の一人が他の共有者に持分相当額を支払い、単独所有にする方法
手続きの流れ
まず調停を申し立て、話し合いによる解決を試みる
調停が不成立の場合、共有物分割訴訟を提起する
裁判所が分割方法を決定する(判決まで1年〜2年程度かかることもある)
競売になった場合、市場価格より低い価格になることが多い
裁判所での手続きは時間も費用もかかるため、できる限り当事者間での話し合いで解決することが望ましいです。弁護士や 不動産会社などの第三者を交えた協議も有効な手段です。
千葉県内で実際に見られる共有名義不動産の典型的なケースと、その解決方法をご紹介します。
事例1:相続した実家を兄弟3人で共有
千葉市内にある実家を兄弟3人で相続したケースです。長男は実家に住み続けたいと希望しましたが、他の2人は売却を希望。最終的に長男が他の2人の持分を買い取ることで解決しました。買取価格は不動産鑑定士の評価額をベースに決定しました。
事例2:離婚に伴う共有マンションの売却
船橋市内のマンションを夫婦の共有名義で所有していたケースです。離婚に伴い売却を決断し、売却代金でそれぞれの住宅ローン残債を返済。残った金額を持分割合に応じて分配しました。
事例3:代が進 み共有者が10人以上に
松戸市内の土地が、数世代にわたる相続で共有者が10人以上になったケースです。一部の共有者は所在不明となっており、売却は困難を極めました。最終的に弁護士を通じて不在者財産管理人の選任を申し立て、裁判所の許可を得て売却に至りました。
共有名義の不動産は、時間が経つほど問題が複雑化する傾向があります。千葉県で共有名義の不動産をお持ちの方は、早めに専門家に相談し、最適な解決方法を検討されることをおすすめします。

