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認知症の親の家は売却できる?成年後見制度と家族信託をわかりやすく解説
2026
08
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「親が認知症になったので、実家を売って施設の費用に充てたい」——こうしたご相談は年々増えています。しかし、認知症などで判断能力を失った方名義の不動産は、たとえ家族でも勝手に売却できません。本記事では、なぜ売却できないのかという基本から、成年後見制度を使った売却の流れ、そして元気なうちにしかできない家族信託・任意後見という備えまでをわかりやすく解説します。
不動産の売買契約には、売主本人の「意思能力」が必要です。契約内容を理解し判断できない状態で結んだ契約は無効となるため、司法書士や不動産会社は本人の意思確認ができない取引を進められません。たとえ子どもであっても、委任状なしに代わりに売ることはできず、そもそも本人に委任の判断能力がなければ委任状自体が作れません。この場合に法律上の受け皿となるのが成年後見制度です。
すでに判断能力が低下している場合は、家庭裁判所に申し立てて成年後見人を選任してもらいます。後見人が本人に代わって財産を管理し、不動産の売却も可能になりますが、注意点があります。本人が住んでいた家(居住用不動産)を売るには家庭裁判所の許可が必要で、「本人のために必要か」が厳しく審査されます。施設費用の補填など合理的な理由がなければ許可は下りません。また、一度後見が始まると原則として本人が亡くなるまで続き、専門家が後見人に選ばれた場合は月額2〜6万円程度の報酬が発生し続けます。相続対策のような柔軟な財産活用もできなくなります。
任意後見は、判断能力があるうちに「将来後見が必要になったらこの人に任せる」と公正証書で契約しておく制度です。信頼できる家族を後見人候補に指定できるのが利点ですが、実際に効力が生じると家庭裁判所が選ぶ監督人が付き、居住用不動産の売却に裁判所の関与がある点は法定後見と大きく変わりません。
家族信託は、元気なうちに不動産などの財産の管理・処分権限を信頼できる家族(受託者)に託しておく契約です。親が認知症になった後でも、受託者である子の判断で実家の売却や賃貸ができ、家庭裁判所の関与も不要という柔軟さが最大の特長です。 売却代金は信託財産として親の生活・介護費用に使われます。一方、契約設計に専門知識が必要で、専門家報酬を含めた初期費用は30〜100万円程度(財産額による)が目安です。何より、契約できるのは親に判断能力があるうちだけです。
すでに判断能力がない:法定後見一択です。居住用不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要なことを前提に、司法書士・弁護士に相談を
元気だが将来が不安、実家の売却・活用も見据えたい:家族信託が最も柔軟です。初期費用はかかりますが、裁判所の関与なく機動的に売却・活用できます
財産は多くないが身上の世話も任せたい:任意後見 が適しています。介護・医療の契約など身上監護を含めて任せられるのは後見制度の強みです
判断能力を失った親名義の不動産は、家族でも勝手に売却できない
成年後見での売却は可能だが、居住用は家庭裁判所の許可が必要で制約も多い
家族信託・任意後見は判断能力があるうちにしか契約できない
迷ったら早めに専門家へ。備えの選択肢は時間とともに狭まっていく
Q. 軽度の認知症でも売却はできないのですか?
認知症の診断=即売却不可ではありません。契約内容を理解・判断できる意思能力があるかが基準で、医師の診断書や司法書士による意思確認を経て取引できるケースもあります。ただし症状は進行するため、売却を検討するなら早めに動くことが重要です。
Q. 成年後見人には誰がなれますか?
家族が候補になれますが、選任するのは家庭裁判所です。財産が多い場合や親族間に対立がある場合は、司法書士・弁護士などの専門職が選ばれることも多く、その場合は報酬が継続的に発生します。家族を後見人にしたい希望がある場合は、元気なうちの任意後見契約が確実です。
Q. 家族信託を検討しています。誰に相談すればいいですか?
家族信託に強い司法書士・弁護士が中心になりますが、信託財産に不動産が含まれ る場合は、将来の売却・活用を見据えて不動産会社にも並行して相談するのがおすすめです。信託契約の設計に、実家の資産価値や売却の見通しが欠かせないためです。
株式会社フォレストでは、認知症・相続に関わる千葉県内の不動産の売却・買取・活用のご相談を無料で承っています。司法書士など専門家と連携した対応も可能ですので、お気軽にご相談ください。

